バルタン星人になる日

末期ガン余命6ヶ月『終活日録』

献体

わたしだって最初は抵抗を感じた。
そんなことできないって思った。

ただ本当に無駄死にするのは許せない。
なにもできないで死ぬのは情けない。


此処にもう少しいたいの。
新宿に。都内に。
近くにいたいの。
まだ離れたくないの。


もともと直葬が希望で葬儀も要らない派なの。
遺骨が戻るのにちょっと待つだけだから。


これが両親への最後のお願いになるかも知れない。
献体へのサインをください。
わたしを生かしてください。